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MRFという言葉は見聞きしたことはあっても、MRFを目的として投資する人はあまりいないため、意識したことがない方も多いのではないでしょうか。
実は、あなたが証券会社へ入金してから金融商品に投資するまでの間は、基本的にMRFで運用されています。
従って、証券会社で投資信託を購入する場合はMRFも利用しているのです。
MRF自体も投資信託の一種ですが、安全性や流動性が重視されるなど、他の投資信託とは異なる特徴があります。
ただ、近年ではMRFを廃止し、預り金制度を導入する証券会社もありますので、MRFと預り金についての違いも併せて見ていきましょう。
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MRFは多くの証券会社において運用を行うために欠かせない金融商品です。
ここではまず、MRFとは何かということから解説していきます。
出し入れ自由の金融商品
MRFは、正式名称:マネー・リザーブ・ファンドと呼びます。
証券会社における総合口座専用の投資信託で、銀行でいう普通預金と似た性格を持つ金融商品です。
このため、資金の出し入れ自由であることが特徴です。
但し銀行口座と異なり、自動引き落としなどの決済口座として使うことには制約があります。
投資するための資金を待機しておくための商品
MRFは、投資信託などのさまざまな金融商品を買い付けるための資金を待機しておく目的で利用されています。
証券会社の総合口座を用いて金融商品の購入を行う場合、その代金はMRFから差し引かれます。
このときMRFの残高がない場合は銀行から入金手続をしなければならず、手続きを行った時刻によっては証券会社へ入金するだけで1営業日かかる場合もあります。
これにより、購入チャンスを逃す場合もあります。
あらかじめMRFに資金を待機させることによって、購入したいタイミングで速やかに購入できることはメリットです。
また、金融商品を売却した場合、売却額はMRFに入金されます。
MRFを介することで、投資信託をスムーズかつスピーディーに取引することが可能となります。
事実上、元本保証の商品となっている
MRFは建前上、元本保証のない商品となっていますが、過去に元本割れを起こしたことはありません。
金融商品取引法の改正により、MRFは2014年12月1日から、証券会社による損失補てんが可能となっています。
これにより、2016年2月17日に、日本証券業協会の稲野和利会長から「MRFの元本割れが起きた場合は、運用会社が自らの資金で補てんすることが可能」というコメントが出ています。
従って、MRFは事実上元本保証の商品として運用されています。
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- 事実上の元本保証商品となっている
MRFは便利に使える!
MRFは投資用資金の待機場所として使われる金融商品ですから、便利に使えることが特徴です。
購入や売却も1円単位、手数料無しで可能
MRFは購入も売却も1円単位で、いつでも手数料無しで行えることがメリット。
証券会社が定める締切時刻に間に合えば、即日の入出金も可能であることも便利なポイントです。
提携ATMで入出金できる証券会社もある
証券会社への入金は一旦銀行の口座へ入金して、その後証券総合口座へ入金手続きを行うといった2段階の手続きが必要となる会社も多いです。
あなたの証券総合口座へ直接振込む方法もありますが、振込手数料がかかることが難点です。
しかし、野村證券や大和証券、SMBC日興証券など一部の証券会社では、証券会社のカードを発行してもらうことで、提携ATMから証券総合口座へ直接入出金が可能です。
また、一部の提携ATMでは入出金とも無料で利用できる場合もありますから、ATM手数料も事前にチェックしておきましょう。
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- 証券会社によっては提携ATMから直接入出金も可能
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MRFの運用内容と運用成績
MRFはどれだけ安全な商品なのか、また利息がつくのかという点は気になる項目です。
短期の公社債投信などで運用されている
MRFは、短期の公社債やコマーシャルペーパーなど信用度の高い商品で運用されています。
コマーシャルペーパーとは、企業が短期の資金調達をすることを目的に、割引形式で発行する無担保の約束手形を指します。
このためMRFの安全性は高く、公社債投信の一種として分類されることもあります。
最近の運用成績はほぼ無利息
2018年7月時点では、MRFの運用成績は各社とも最大で0.0003%となっています。
つまり、ほぼ無利息ということが実情です。
マイナス金利の影響は?
日銀によるマイナス金利が行われていたこともあり、MRFに預けるとかえって資産が減るのではないか?と思う方もいるかもしれません。
しかし、マイナス金利の影響をMRFに転嫁する動きは見られません。
そもそもMRFは資金を一時的に待機しておくことが主な目的ですから、安全確実であることが求められます。
従って、金利がマイナス0.000001%、つまり1億円につき1円だけ損する場合であったとしても、「あの証券会社に預けると損する」というマイナスイメージがついてしまいます。
MRFで投資家が損失を受けてしまうと、その証券会社は大きなイメージダウンとなり競争にも極めて不利となりますから、証券会社は全力でこの事態を避けることでしょう。
そのためマイナス金利下にあっても、少なくともMRFで損失を出す可能性は極めて低いと考えられます。
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MRFを取り扱う証券会社
MRFは投資家の資金を待機させるために使われますから、証券会社にとっては基本的な金融商品の1つです。
このため預り金として扱う一部の証券会社を除き、多くの証券会社で取扱いがあります。
多くの証券会社で取扱いがある
MRFは多くの証券会社で取扱いがされている金融商品です。
但し、各証券会社は自社のMRFを商品化しているとは限りません。
他社のMRFを扱っている場合もあるのです。
例えばSBI証券のMRFは自社のものではなく、野村證券のMRFを扱っています。
一部の証券会社では取り扱わない
楽天証券やカブドットコム証券など、一部の証券会社ではMRFを取扱っていません。
この場合、投資家が証券会社に入金した後、株や投資信託など金融商品への投資が行われるまでは預り金として扱われる、預り金の制度が適用されます。
- MRFは多くの証券会社で取扱いがある
- 一部の証券会社ではMRFを扱わない代わりに預り金制度が適用される
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MRFと預り金との違い
MRFと預り金にはいくつかの重要な相違点がありますので、それぞれの違いについて解説します。
MRFは収益が配分されるが、預り金は自動的に増えることはない
MRFは2018年7月時点では収益がほぼゼロの金融商品です。
しかし、これは現時点で収益がないことを示すにすぎませんから、将来収益が出た場合、MRFから分配金が配分される可能性があります。
一方で預り金は運用を行わず、投資家の資産を現状のまま預かることが目的ですから、預かり金は利息などが加算されることはありません。
MRFも投資信託の商品であるため目論見書が存在する
MRFも投資信託の商品であるため、目論見書が存在します。
目論見書には主にどのような商品に投資するか、また最近の運用成績などについて記載されています。
利用しているMRFの目論見書には目を通しておくことをおすすめします。
一方、預り金は金融商品ではないため目論見書は存在しません。
証券会社が破たんした場合はどうなる?
基本的にはMRFも預り金も、証券会社が経営破たんすることによって資産が失われる恐れはありません。
まずMRFは金融商品であり、管理はMRFの商品ごとにあらかじめ定められた金融機関が保管しています。
この金融機関には、信託銀行が指定される場合が多いです。
このためMRFを購入した証券会社が経営破たんしても、あなたの資産には影響がありません。
一方で預り金の場合は証券会社自らが責任を持って保管することとなりますが、この場合も預り金相当の金額を信託銀行などに預ける「顧客分別金の信託」が行われています。
従って、自社の財産と顧客からの預り金をきちんと分別管理している限り、万が一証券会社が経営破たんしても、あなたの預けた資産には影響はありません。
但し分別管理ができていることが前提となりますから、利用している証券会社のWebサイトなどで分別管理の状況を定期的にチェックすることが重要です。
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- MRFは投資信託商品であるため収益が配分される可能性がありますが、一方で預り金は証券会社が預かっているだけですから、増えることはありません。
まとめ
MRFは投資信託商品でありながら、投資をスムーズに行う上で重要な役割を果たしています。
1円単位で出し入れ自由、手数料が無料、事実上元本保証などの特徴は、他の投資信託にはない魅力です。
その分収益性は悪く、最近ではほぼ0%となっています。
しかし、MRFは普通預金のような便利さを目的とした商品ですから、収益性を求めるなら他の投資信託を選べばよいと言えます。
MRFそのものに投資することはあまり目的とはされないため、普段は意識しないかもしれませんが、証券会社で投資信託などの金融商品を売買する上で資金の中継地点となるMRFの役割は重要です。
証券会社によってはATMで直接の出し入れも可能ですから、MRFについて調べておくと投資をより便利に行うことができます。
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