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今回は、チャート分析(テクニカル分析)の最も基本となるローソク足について。
テクニカル分析をするにあたって、ローソク足を理解しておくことは必須であると言えるでしょう。
テクニカルツールとしては出来高や移動平均線、オシレーターなど数多くのものがありますが、ローソク足を理解しておかなければこれらのツールはほとんど役に立ちません。
テクニカル分析の基本となるローソク足を理解して、明日からの株式投資に役立てて下さい。
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株式投資をするうえで避けては通れない「株価チャート」
株価チャートの基本について抑えていきましょう。
チャートは株価の推移をグラフ化したもの
株価チャートは、株価の推移をグラフにして表したものです。
まず抑えて頂きたいのは、株価チャートとは「資金の流れ」や「相場参加者の心理の動き」を表したものであるということ。
どの株価チャートも一直線に上がったり一直線に下がったりせず、上下に揺れ動きながら常に変動しています。
これは、揺れ動く人間の心理を表しています。
ちなみに、今や世界中で使われている株価チャートのローソク足は、江戸時代に本間宗久が発案し、大阪・堂島の米取引で使われたと言われています。
ノーベル経済学賞を受賞した日本人はいないのですが、江戸時代の日本人は後の金融業界に多大な影響を与える偉大な発明をしていたというわけです。
通常、チャートのX軸は時間、Y軸は株価
株価チャートは、株価の変動を示すチャートと、株価の出来高を示すグラフの二つで構成されていることが一般的。
今回は、株価の変動を示すチャートに絞って説明していきます。
このチャートは、1日ごとの株価の値動きを6ヶ月分に渡って示しているもの。
チャートの横軸(X軸)は時系列を示し、縦軸(Y軸)は株価を示しています。
つまり、左から右にかけて、過去の値動きから現在までの値動きを表しています。
チャート上にある赤と緑の四角いブロックのようなもの一つ一つが「ローソク足」です。
このローソク足は1日の値動きを表していることから「日足」と呼ばれています。
ローソク足には日足の他にも、1週間の値動きを示した「週足」や、1ヶ月の値動きを示した「月足」などがあります。
なお、このチャートにはローソク足しかありませんが、チャートには移動平均線や一目均衡表といった他の情報も表示することが可能です。
チャートが見れるツールは各証券会社で提供している
株価を見るためのチャートツールは、各証券会社ごとに専用ツールが用意されている場合がほとんどです。
また、「Yahoo!ファイナンス」などの株式情報サイトで無料提供されているものもあります。
証券会社で提供されているチャートツールは、チャートを見ながら取引を行える機能が搭載されているため、基本的にはお使いの証券会社で用意されている専用ツールを使うことになります。
チャートツールには、SBI証券の「HyperSBI」や楽天証券の「マーケットスピード」のように、条件を満たすことで無料で使えるものは多いです。
株初心者のうちは、証券会社で提供されている無料チャートツールを使うと良いでしょう。
一方で、マネックス証券の「マーケットライダープレミアム」のような有料チャートツールには、それだけの価値があります。
「マーケットライダープレミアム」は月額3,800円(税抜)とやや高額ですが、本格的にスイングトレードやデイトレードをする場合には、有料チャートツールを使うことをおすすめします。
有料チャートツールにはお試し期間もあるので、ワンランク上の機能をお求めの場合は使用を検討してみて下さい。
それぞれ機能や使い勝手は違いますので、あなた自身が使いやすいチャートツールを見つけることが大事です。
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【【画像付き】株価チャートの見方とトレンドラインの引き方!】
- ローソクが連なってできる株価チャートは投資家心理を反映したもの
- 各証券会社が無料でチャートツールを提供していますが、それぞれ使い勝手は違う
ローソク足は株価の値動きを表している
ここからは本題のローソク足について、ゼロから説明していきます。
ローソク足1本でその日の値動きがわかる
ローソク足について、画像を見ながら説明していきます。
この画像の左側のチャートは、ある1日の株価の値動きを示しています。
具体的には、9時00分に105円の「始値」を付けて寄り付き、10時30分頃に100円の「安値」を付け、14時15分頃に120円の「高値」を付けて、15時00分に115円の「終値」で引けています。
この1日の値動きを一つの図で表したものが、右側のローソク足(日足)。
始値から終値までの値動き、つまり105円から115円までの部分がローソク足の実体部分で表され、「高値」が上ひげ、「安値」が下ひげとなります。
このように、ローソク足は1日の値動きから「始値」「終値」「高値」「安値」の4つの情報を取り出して簡易な図にしたものです。
陽線と陰線はその日の始値と終値によって決まる
ローソク足には、「陽線」と「陰線」の2種類があります。
陽線とは、始値よりも終値が高く引けて終わった場合のローソク足で、実体部分が白色(色はチャートツールによって異なる)となったもの。
陰線とは、陽線とは逆に終値が始値よりも低く引けて終わった場合のローソク足で、実体部分が黒く塗り潰されているものです。
陽線と陰線の違いは始値と終値が逆になっていることだけで、高値と安値がそれぞれ上ひげ、下ひげで表されることは変わりありません。
最初の内は、陽線と陰線の違いに戸惑うかもしれませんが、毎日チャートを見続けていると慣れていきます。
チャート分析は様々な指標がある
チャート分析に使われるテクニカルツールには、移動平均線や出来高、一目均衡表、MACDなど様々なものがあります。
ローソク足以外のテクニカル指標について簡単に説明します。
- 移動平均線
株価の何日間かの終値の平均(移動平均)を結んだ線。
ローソク足と出来高に次いで最もポピュラーなテクニカル指標であり、5日移動平均線と25日移動平均線がよく使われています。
- 出来高
その銘柄が1日にどれだけ取引されたかをグラフで示したもの。
出来高が大きくなっていればその銘柄に資金が流入していることがわかり、ローソク足とともにテクニカル分析の基本となります。
- 一目均衡表
買いと売りの均衡に注目したテクニカル指標。
一目で買いと売りの均衡状態に注目できることからこの名前が付いています。
- MACD
テクニカルとトレンドを組み合わせた指標で、上級者にも使われています。
「あらゆるテクニカルツールをチャートに表示すれば凄いことになる!」と思ってしまうかもしれませんが、それは正しくありません。
テクニカル分析で重要なのは、自分にとって使いやすい指標に精通すること。
ローソク足・出来高・移動平均線という基本的な3つのテクニカルツールだけでも将来の値動きを予想することは可能。
しかし大事なのは、あなたが使いやすいと思うテクニカルツールを使い続けて精通することです。
▼おすすめ記事
【テクニカル分析の基礎知識と基本的な指標の使い方をやさしく解説】
- ローソク足1本を見るだけで、その日どのような値動きをしたのかがわかる
- 「始値 < 終値 = 陽線」、「始値 > 終値 = 陰線」と覚えよう
- 色んな指標を組み合わせればいいわけではなく、使いやすい指標に精通すること
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ローソク足の形状から市場の傾向を知る
ローソク足の基本となる10種類や酒田罫線法のいくつかのチャートパターンについて見ていきましょう。
基本となる10種
ローソク足の基本となる10種類の形について。
- 大陽線
大陽線は、始値から終値に掛けて大きく上昇したことを示すローソク足。
上昇トレンドの始まりで出ることが多く、強い銘柄は大陽線を連発していることが多い。
- 大陰線
大陰線は、始値から終値に掛けて大きく下落したことを示すローソク足。
下降トレンドでは多くの大陰線が出現することが多く、大暴落時には巨大な大陰線が出現します。
- 小陽線
小陽線は、小幅な値動きでの上昇を示しています。
- 小陰線
小陰線は、小幅な値動きでの下落を示しています。
- 上ひげ陽線
上ひげ陽線は、大きく上昇して高値を付けたものの終値に掛けては売りに押されたことを示しています。
上昇トレンドの終わりに出やすいローソク足。
- 上ひげ陰線
上ひげ陰線は、大きく上昇して高値を付けたものの終値に掛けては売りに押されて、始値よりも下がったことを示しています。
終値が始値より高いかどうかだけで、基本的には上ひげ陽線と同じ動き。
- 下ひげ陽線
下ひげ陽線は、大きく下落して安値を付けたものの終値に掛けては値を戻して、始値よりも高く引けたことを示しています。
- 下ひげ陰線
下ひげ陰線は、大きく下落して安値を付けたあと終値に掛けて値を戻しますが、始値よりは下げた格好で引けたことを示しています。
終値が始値より高いかどうかの違いで、下ひげ陽線と同じ動き。
- 十字線
十字線は、終値が始値と同じ価格で引けたことを示しています。
売り買いが拮抗していることを示すローソク足であり、十字線が出たらトレンドの転換が近いと考えられます。
- 足長同時線
足長同時線は、高値と安値の幅が大きい十字線のこと。
基本的な考え方は十字線と同じになります。
買いシグナルの形
ローソク足は、連続して形成した形によって買いシグナルや売りシグナルを示すことがあり、これらは「酒田罫線法」とも呼ばれています。
酒田罫線法での有名な買いシグナルを見ていきましょう。
- 三川明けの明星
大陰線が出た後にギャップを空けて十字線が出て、その後に大陽線を付けて1日目の高値を抜いたもの。
更なる高値更新が期待されます。
- 三空叩き込み
ギャップ(窓)を3つ空けて陰線が連続で出たもの。
売られ過ぎからの反発が期待されます。
- 赤三兵
陽線が3連続で出て、終値で3日続伸となっているもの。
上昇トレンドが続く可能性が高いです。
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売りシグナルの形
続いて、酒田罫線法の有名な売りシグナルを見ていきます。
- 三川宵の明星
大陽線が出た後にギャップを空け十字線が出て、その後に大陰線が出たもの。
売りシグナルを示します。
- 三空踏み上げ
ギャップ(窓)を3つ空けて陽線が連続で出たもの。
上昇過熱から反落する可能性が高いです。
- 黒三兵
陰線が3連続で出て、終値で3日続落となっているもの。
下降トレンド継続の可能性が高いです。
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【株の含み損はどうするべき?個人投資家の大半が損切りできない理由と対処法】
- 基本となる10のローソク足を覚えておくことで株価動向が予測しやすくなる
- ローソク足を複数組み合わせた「酒田罫線法」の形の売買シグナルは信頼度が高い
- 値動きが予測できることでより早い行動、ポジションを取ることができ、利益や損失の機会が良い方向に向く
まとめ
ローソク足(日足)は1日の値動きを1つの図で示したもので、そこから「始値」「終値」「高値」「安値」の4つの情報が読み取れることがわかりました。
このローソク足1本で、『この後どう動くか?』の判断材料にもなるくらい、重要な役割を果たします。
さらに、ローソク足はチャート分析における最も基本的な部分ですが、他にも出来高や移動平均線など様々な指標がありますね。
チャート分析する際は、複数または難しい指標を無理に使うよりも、自分が理解しやすいいくつかの指標に精通することが何よりも大事です。
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