絶対読んで欲しい編集部おすすめ記事4選!
日本には約3,600社の上場企業が存在します。
上場企業の株式は日々取引所で売買されており、毎日数兆円というお金が株式市場では動いています。
そして、そうした売買の結果として決定されるのが各企業の株価です。
一方で、株価はどのように決定しているのかを具体的にイメージするのは難しいのではないでしょうか。
今回は株価が決定される過程に注目したいと思います。
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株価はどのように決まる?
株価が決まる要素は、皆さんが日常生活で触れている様々な品物と変わりはありません。
それは、需要と供給です。
物やサービスの価格は、需要と供給から成り立っています。
例えば、オークションを思い出してみて下さい。
出品された品物に対し、欲しい人が沢山いれば値段はどんどん吊り上がっていきます。
株式市場も同様です。
株式市場における需要とは買い手、供給は売り手ということになります。
ある企業について、ポジティブなニュースが報道されたとしましょう。
すると、その企業の株式を購入したいという人が急激に増加します。
その一方で、既にその企業の株式を保有している株主は、より高い価格で売却しようとします。
つまり、買い手の方が売り手よりも多い場合、株価の上昇につながります。
逆に、買い手よりも売り手の方が多い場合は、株価の下落につながるのです。
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【株の傾向が分かる!信頼度の高いアノマリーを月別でご紹介します】
- 株価は「需要」と「供給」で決定されている
- 買い手が売り手よりも多い場合株価は上昇し、売り手が買い手よりも多い場合株価は下落する
価格優先と時間優先について
日々膨大な量の取引が行われる株式市場には多くの投資家が参加しており、それぞれの投資判断に基づいて売買注文を行っています。
これらの注文は、「時間優先の原則」と「価格優先の原則」に則って処理されていきます。
時間優先の原則
時間優先の原則とは、同じ価格・同じ注文方法でなされた注文について「先に出された注文を優先する」というものです。
例えば、ある企業の株式に対し1,000円で買い注文を出したAさんとBさんがいた場合、先に出した方の注文が優先して処理されます。
価格優先の原則
価格優先の原則とは、同じタイミングで出された注文について価格によって優先順位が付けられるものです。
「価格優先の原則」では、成行注文より高い買い注文あるいは成行注文より安い売り注文が重視されます。
具体例で見ていきましょう。
ある企業の株式の成行注文が1,000円だとします。
この株式の購入を検討しているAさんとBさんが同時にそれぞれ1,020円・1,050円の価格で注文を出した場合、より高い価格で注文したBさんの注文が優先されることとなります。
逆にこの株式の売却を検討しているCさんとDさんが、同時にそれぞれ980円・950円の価格で注文を出した場合、より安い価格で注文したDさんが優先されることとなります。
この2つの原則は、投資戦略にも大きく影響を及ぼします。
例えばZ社の株式の売却を検討している時、出来るだけ高く売りたいと思うのが自然です。
しかしながら、同じ価格での売り注文が大量に存在する時、「時間優先の原則」から現時点での最後列に並ぶこととなります。
そのため出来るだけ早く注文を成立させたい時は、想定より安い価格での売却を検討すれば、「価格優先の原則」に基づいて取引が成立することとなります。
このように、タイミングを重視するのか、価格を優先するのかで株式売買の方針が変わってくると言えるでしょう。
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【株価チャートから計るエントリータイミング】
- 「時間優先の原則」とは、同じ価格・同じ注文方法でなされた注文について「先に出された注文」を優先する
- 「価格優先の原則」とは、同じタイミングで出された注文について価格によって優先順位が付けられる考え方
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板寄せ方式とザラ場寄せ方式について
株価が決定する際の方式には、「板寄せ方式」と「ザラ場寄せ方式」があります。
板寄せ方式
「板寄せ方式」では、以下の3つの条件を全て満たす場合に価格が決定されます。
- 成行の売り注文と買い注文の全てが約定する
- 約定価格より高い買い注文と安い売り注文が全て約定する
- 売り注文または買い注文のいずれか一方すべてが約定し、他方は単元株以上が約定する
簡略化してご説明したいと思います。
まず注文方法には指値注文と成行注文があります。
指値注文とは文字通り価格を指定した注文のこと、成行注文とは価格を指定しない注文方法です。
板寄せ方式では、まず成行注文から処理され、次いで指値注文が処理されていく、という流れです。
指値注文を処理していく過程では、価格優先の原則に従い、より高い買い注文とより低い売り注文が優先されていきます。
より高い買い注文と、より安い売り注文の株数を突き合わせていき、やがて同じ価格で売り買いの株数を突き合わせていくこととなります。
それが約定価格です。
「板寄せ方式」は、株式市場が開く前などの様々な注文が混在している状態で使われる方式です。
具体的には、寄り付き・前引け・後場寄り・大引けなどにおいて使われます。
寄り付きとは、株式市場が開いて最初に付く値段のことです。
日本の株式市場は午前9時に取引が始まりますので、通常であれば9時時点で付いている株価のことを指します。
その他、前引けが午前最後の売買、後場寄りが午後最初の売買、大引けが午後最後の売買によって成立した価格を意味しています。
これらのタイミングでは、板寄せ方式によって株価が決定されているのです。
ザラ場寄せ方式とは?
ザラバ寄せ方式とは、主に取引時間中の価格決定に用いられる方法です。
時間優先の原則と価格優先の原則の2つの原則に沿って、合致した買い注文と売り注文から次々と売買が成立していきます。
具体例を見てみましょう。
売り気配枚数が以下であったとします。
売り気配枚数 | 気配値 | 買い気配枚数 |
300 | 203 | |
200 | 202 | |
100 | 201 | |
200 | ||
199 | 200 | |
198 | 300 | |
197 | 300 |
このような状態で、成行注文で100株の買い注文が出された時、価格優先の原則に基づき一番安い売り注文から処理されていきます。
つまりこの場合、201円で100株の売り注文と売買が成立することとなります。
また、指値注文で300株の売り注文が出されたとします。
その場合、価格優先の原則に基づき最も高い買い注文の199円で200株とまず取引が成立します。
次いで、残りの100株については次に高い買い注文である198円と約定されることとなります。
株式市場では日々大量の取引が成立していますが、取引時間中はザラバ寄せ方式によって株価が決定しているのです。
- 板寄せ方式とは、寄り付きなどのタイミングで用いられる株価の決定方式
- 板寄せ方式では、成行注文から指値注文の順で注文株数を突き合わせていくことで価格が決定される
- ザラバ寄せ方式とは、主に取引時間中の価格決定に用いられる方法
- ザラバ寄せ方式は、買い注文と売り注文が時間優先の原則と価格優先の原則に基づき株価を決定している
まとめ
日本のみならず世界経済全体の先行きを反映して形成される株価。
様々な思惑を背景に多くの投資家が日々株式の取引を行っています。
そしてそれを支えているのが、2つの原則や「板寄せ方式」「ザラ場寄せ方式」と言えるでしょう。
これらを知ることによって、実際の株式売買で取引したい価格・タイミングの実現に近付くことが出来るかも知れません。
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