投資信託

外部委託型投資信託(ファンド・オブ・ファンズ)の特徴と注意すべきポイント

投資信託をいろいろ調べていると、「ファンド・オブ・ファンズで運用」という文字を見かけることがあるかと思います。

 

ファンド・オブ・ファンズとは、いわゆる外部委託型投資信託のことであり、他のファンドにはみられない特徴があります。

 

投資家が外部委託型投資信託に投資しようとする場合には、どのような点に注意すればよいのか。

また、外部委託型投資信託には、どのような特徴やメリット・デメリットがあるのでしょうか。

 

今回は、外部委託型投資信託の特徴や注意点など、始める前に知っておきたいポイントを中心にして解説していきます。

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外部委託型投資信託とは?

外部委託型投資信託は「ファンド・オブ・ファンズ」とも呼ばれている投資信託の一種です。

ここではどのような商品なのか、解説していきます。

複数のファンドに投資する投資信託

外部委託型投資信託は、商品構成に特色があります。

 

通常の投資信託は株式や債券などに直接投資しますが、外部委託型投資信託は複数のファンドを買い付けることが特徴です。

投資信託をセット商品に例えるならば、外部委託型投資信託の中身は複数のセット商品から成り立っていると言えるでしょう。

 

お歳暮やお中元などの詰め合わせ商品は複数のセット商品で成り立っていることも多いですから、このような商品を想像するとイメージがわきやすいかもしれません。

商品化において運用会社の手間が軽減される

現代ではさまざまな投資信託が登場しており、投資先も多岐にわたります。

 

従って、運用会社といえども株の銘柄や債券、不動産などの資産をすべて研究した上で投資信託を商品化することは、大きな手間がかかります。

特に運用会社が不得意な分野においては、せっかく商品化しても投資家に十分なメリットを与えられず、販売実績の低迷に結びつきかねません。

 

外部委託型投資信託では、すでに商品化されたファンドに投資することで投資信託を一から商品化する手間を省くことができます。

これにより、複数の資産に投資する「バランス型」といったファンドも作りやすくなります。

 

また、他社の良い運用成績をあげているファンドに投資することもできますから、運用会社はスピード感を持った商品開発を行うことも可能となります。

 

ある意味では、外部委託型投資信託は多種多様なファンドの商品化に貢献しているとも言えるでしょう。

どの投資信託が外部委託型なのか

外部委託型投資信託かどうかは、目論見書で確認することができます。

 

目論見書のなかに「ファンド・オブ・ファンズ方式で運用」と書かれていれば、外部委託型投資信託ということになります。

 

またモーニングスターのWebサイトでは、ファンドの特色欄に「ファンド・オブ・ファンズ方式で運用」と記載がされていますから、わかりやすくなっています。

 

【ここだけチェック!】
  • 外部委託型投資信託は複数のファンドに投資する投資信託
  • 目論見書の「ファンド・オブ・ファンズ」という記載が目印
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外部委託型投資信託のメリット

外部委託型投資信託には、さまざまなメリットがあります。

分散投資の効果を高められる

投資信託は、投資に必要とされている「分散投資」が行える金融商品です。

 

これに加えて、外部委託型投資信託は投資信託を組み合わせることによって分散投資の効果がさらに高まります。

特に株と債券など、別々の資産に投資する金融商品を組み合わせた外部委託型投資信託は、リスクの低減が期待できます。

 

また、投資先となるファンドはすでに実績のある商品が多くなっています。

このため株や債券などの資産に直接投資する場合と比べて、大きな損失を出しにくいこともメリットです。

 

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【分散投資で資産を守ろう!メリット・デメリットと効果的な投資戦略】

複数の運用会社が資産運用に関わる場合も多い

外部委託型投資信託は複数の投資信託が組入れられていますから、複数の運用会社が資産運用に関わる場合も多いです。

 

資産に直接投資するファンドの場合、運用会社は1社です。

このため、運用会社が資産運用を誤ると大きな損失につながるおそれがあります。

 

しかし、外部委託型投資信託の場合は、投資先が他の運用会社で運用するファンドである場合も多いです。

従って、複数の運用会社が誤った資産運用をしない限り、大きな損失にはつながりにくい点もメリットとしてあげられます。

株式とREITといったバランス型ファンドがつくりやすい

外部委託型投資信託は、バランス型ファンドがつくりやすいというメリットもあります。

 

例えば、株式が得意な運用会社にとって、REITへの投資先を1つ1つ調べて商品化することは骨が折れるものです。

また、苦労して商品化しても競合他社に勝てるかどうかはわかりません。

 

このときREITに投資する既存のファンドを組み合わせれば、ファンドの内容を調べるだけでバランス型ファンドに組み入れることができます。

 

これにより、投資先を丹念に調べるよりも、効率的かつ競争力のあるファンドをつくることが可能となります。

 

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外部委託型投資信託のデメリット

外部委託型投資信託には、特徴的なデメリットがいくつかあります。

どのようなデメリットがあるか、解説していきます。

実質的な信託報酬が高くなる

外部委託型投資信託は、資産に直接投資するファンドに比べて、実質的な信託報酬は高くなりがちです。

 

これは直接の投資先となるファンドだけでなく、外部委託型投資信託が投資しているファンドについても間接的な形で信託報酬がかかるためです。

つまり、外部委託型投資信託の運用をする場合、実質的には信託報酬を二重に払うこととなります。

 

従って、外部委託型投資信託そのものの信託報酬が低くても、それだけで信託報酬が低いファンドとは言えません。

 

目論見書に書かれている「実質的な信託報酬率」には投資先のファンドの信託報酬も含めた数字が書かれていますから、投資する前に確認しておきましょう。

通常の投資信託と比べて、運用状況がわかりにくい

外部委託型投資信託は、通常の投資信託と比べて運用状況がわかりにくいことが特徴です。

 

これは他のファンドに投資する商品であることから、投資先が複雑になりやすいことが要因としてあげられます。

従って、運用会社が発行する目論見書や運用報告書で、運用状況を確認することが必要です。

 

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外部委託型投資信託を選ぶ際のポイント

外部委託型投資信託を選ぶ際にはいくつかのポイントがありますから、順に解説していきます。

ファンドの運用方針を確認しよう

あなたが投資を検討するファンドが外部委託型投資信託の場合は、目論見書などでファンドの運用方針を確認することが重要です。

 

目論見書には、どの資産にどれだけの割合を投資するかが記されています。

単に株や債券という部分に投資するのではなく、どのような株や債券などに投資するかということもチェックしておきましょう。

 

ファンドのなかには、リスクの高い資産に投資する商品もあります。

 

外部委託型投資信託は、ひと目でどの資産に投資しているかわかりにくい面があります。

このため、目標とする資産構成を事前にチェックした上で、投資するかどうか決めることが大切です。

 

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手数料も確認が必要

外部委託型投資信託に投資する際には、購入時手数料や信託財産留保額などの手数料を確認することが大切です。

 

特に信託報酬は高くなりがちですから、同じ種類のファンドと比べて高くないか、事前に確認しておきましょう。

また、証券会社等によって購入時手数料が変わる場合がありますから、できれば手数料の安い証券会社で購入すると費用が抑えられます。

 

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運用成績も要チェック

投資先のファンドに支払う信託報酬は、運用成績の押下げ要因となります。

 

このため、外部委託型投資信託の購入前に、運用成績をチェックすることも必要です。

もし類似する商品のなかにファンド・オブ・ファンズ方式でないファンドがあれば、運用成績を比較してみると良いでしょう。

 

他のファンドと遜色ない運用成績があるかどうかは、購入する上で1つのポイントとなります。

 

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まとめ

投資を検討しているファンドが外部委託型投資信託であったなら、分散投資のメリットを実感できることでしょう。

 

その一方で、手数料や実質的な信託報酬は運用成績を大きく左右しますから、必ずチェックすることが大切です。

 

また、ベンチマークに沿った値動きをしないファンドが多いですから、ファンドの運用方針と運用成績の確認も必要です。

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