株の基礎知識

NT倍率の見方とトレード手法を覚えよう!約20年ぶりの高値圏が意味すること

 

株式投資の手法である「NT倍率」についてご存知でしょうか。

経済系の情報を発信しているメディアや著名投資家からの話で名前を聞くことはあっても、実際にどういうものなのかを知る機会は自分で調べない限りは殆ど無いかと思います。

 

市場の動きを把握できるNT倍率はとても便利な指標であるため、この計算を知っているのと知らないのとでは大きく差がつくはずです。

NT倍率についての知識を身に付け、市場の流れをしっかりと読み取れるような投資家を目指しましょう。

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NT倍率の見方、計算式や特徴について

NT倍率とは何か。計算式や特徴といった基礎知識についてご紹介します。

NT倍率とは

日経平均株価(日経225)を東証株価指数(TOPIX)で割った数値で、両者の相対的な強さを表す指標です。

 

日経平均株価 ÷ TOPIX = NT倍率

その時々の相場変動で大きく変化するものの、NT倍率は基本的に通常10倍の倍率になることが殆ど。

 

NT倍率が高くなるとTOPIXよりも日経平均株価が強い状態、NT倍率が低くなれば日経平均株価よりもTOPIXが強い状態を表します。

NT倍率は株価と同じくチャートで表現されていることから、非常に馴染みやすい指標です。

 

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【日経平均とTOPIXの違いとは?投資チャンスを生む活用法も解説】

NT倍率から注目セクターがわかる

日経平均株価は値嵩株の影響を強く受けやすく、TOPIXは大型株の影響を強く受ける傾向があります。

 

NT倍率が上昇 ⇒ ハイテク銘柄関連の値嵩株の上昇率が高い
NT倍率が下落 ⇒ 自動車関連および銀行関連の上昇率が高い

 

影響を受ける銘柄が両者間では大きく異なるため、NT倍率の結果次第でどのセクターが売られ、そしてどのセクターに買いが入っているかがわかるようになります。

 

【ここだけチェック!】
  • NT倍率とは日経平均株価をTOPIXで割った数値で両者の相対的な強さを表す指標
  • 影響を受ける銘柄が両者間では大きく異なるため注目されているセクターがわかる
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NT倍率の推移

次に直近のNT倍率の推移についてご紹介しましょう。

NT倍率が約20年ぶりの高値圏

終りの見えない各国の通商摩擦への懸念により、投資家心理はリスクオフムードへ。

NT倍率は1999年3月以降高値圏を維持したまま、20018年6月には過去最大の12.87倍まで上昇しています。

 

通商摩擦が市場へどれだけ影響を及ぼすのか不明であることから、貿易の影響を受け難い銘柄へと資金が流れやすい状況となりました。

今後どのような動きが予想されるか

2000年頃のITバブルやその後の株価上昇ラリー、そしてアベノミクス相場といった上昇局面よりNT倍率は高く推移してきました。

しかし、直近の日経平均株価を見るかぎり海外投資家が買い越しに動いているようには見えず、盛り上がりに欠ける状況

 

やはり貿易摩擦の不透明感から指標への強弱に繋がり、日銀によるETF買いの影響も多少なりにあるのではないかと考えられます。

外需や金融売り、そして内需買いの動きも垣間見えるものの、ここも日銀のETF買いによる浮動株の影響が及ぶ可能性があります。

 

【ここだけチェック!】
  • 通商摩擦の影響が不安視されNT倍率は20018年6月に過去最大の12.87倍まで上昇
  • 海外投資家が大きく買い越している動きも無いことから日銀のETF回によって浮動株に影響を及ぼす可能性がある
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NT倍率を利用したトレード手法

NT倍率を利用したトレード手法をご紹介します。

NT倍率ブレイクトレード

ボリンジャーバンドなど指標の帯とNT倍率をペアで利用したのが、NT倍率ブレイクトレード。

 

「適正ゾーンを抜けた価格は非適正なものとしていずれ適正値に戻る」といった考えを根拠に、NT倍率とボリンジャーバンドなどの指標で設定された帯を抜けたらエントリーします。

その後、抜けた後に適正値へ戻ったらエグジットといったトレード手法です。

 

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NT倍率バイアストレード

日中と夜間の鞘が逆転する現象を利用したのが、NT倍率バイアストレード。

 

NT倍率には日中日経平均株価とTOPIXの間に鞘が開けば夜間は閉じ、逆に日中に閉じれば夜間は開くといった傾向があります。

ダウ平均株価の相関性が高いとき夜に日経平均株価が上がるといわれ、このバイアスを利用した検証実験で成績の残せる方法として認知されるようになりました。

NT倍率インデクストレード

寄り付き時点で現物のNT倍率よりも先物のNT倍率の方が開いていれば、引けにかけて先物が閉じる傾向が強く、閉じていれば引けにかけて開く傾向に。

同じく引け時点でも引けの先物NT倍率よりも現物NT倍率のほうが開いていれば夜間よりも閉じ、閉じていれば開く傾向にあります。

 

この現物と先物の鞘の差を利用したのがNT倍率インデックストレードです。

 

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【ここだけチェック!】
  • バンドの帯とNT倍率をペアで利用したNT倍率ブレイクトレード
  • 日中と夜間の鞘が逆転する現象を利用したNT倍率バイアストレード
  • 現物と先物の鞘の差を利用したNT倍率インデクストレード
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まとめ

株式投資をするにあたり、必ずしもNT倍率を知っておく必要があるというわけではありません。

中にはNT倍率を投資判断に使用せず利益を出している投資家もいます。

 

しかし、NT倍率は誰でも簡単に市場全体の資金の流れや注目セクターを知り、予測することができるため今後の投資戦略に役立つことは間違いないでしょう。

NT倍率をしっかりマスターし、市場の変動に関係なく利益を得られる投資家を目指しましょう!

 

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